こんにちは
この前、下校後にあそぶこどもたちをふっとみかけました。
3人は自転車
1人はいっしょうけんめいに走って追いかけている風景。
勝手にじーんと切なくなりました。
と、同時にこどものときはこうだったなーということも
思い出しました。
むやみに葉っぱをむしり取ったり
ありの巣をうめてしまったり。
5月のテーマは、「色」。
きょうの1冊は、
ヘルガ=ガルラーさんの「まっくろネリノ」です。
おかあさんもおとうさんも
4人のお兄さんもそれぞれ色とりどりに鮮やかな色をしているのに
ひとりだけまっくろのネリノ。
お兄さんたちはまっくろだからとあそんでくれずに
いつもひとりぼっち。
まっくろではないきれいな色になりたくて
お花にたずねたりしますが
どうにもわかりません。
ある日、お兄さんたちがいなくなってしまい・・・。
こどもの持つ無邪気ゆえの無慈悲さのことを
このえほんを読み思い出し、すこしせつないきもちになりました。
理由のない理由で傷をつけ
なにか予期せぬようなことで
とたんにこどもたちは仲をもどしたりしますね。
ネリノはじぶんを変えられないかとぶつかりますが
じぶんの悲観的に感じていた部分を
ポジティブに捉え、活かし、乗り越えます。
とある時期に
特徴の中で悲観的な部分だと感じる部分があるかもしれません。
ネリノのように
消すことなく、変えることなく、
すてきな部分と多くのひとがかんじて過ごしていけたらと思いました。
こころの発達が著しい
小学4年生くらいからよむのに適しているのではないでしょうか。
見たこともない生物に対しても、ありえないときもちがとじないで
はいっていくことができることができるという
えほんの素敵さも感じました。
(たねおい)
『まっくろネリノ』
作・絵: ヘルガ=ガルラー
訳: 矢川 澄子
出版社: 偕成社(http://www.kaiseisha.co.jp)
発行日: 1973年07月
ISBN: 9784032021400