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【えほん社の本棚 デジタルえほん No.14】「はるがくる」

こんにちは。
オフィスのある町では、お昼ごろ、
コートを脱いで外に出られるほど暖かくなってきています。

〈ぽかぽか〉ということばが、よく似合う季節です。

さて、3月のテーマは、「春」です。
春に読みたくなるような、
春が楽しみになるような、
デジタルえほんをご紹介させていただきます。

きょうのデジタルえほんは、その名も「はるがくる」です。

ちいさな男の子が主人公のおはなしです。

クレヨンで描いたようなやわらかいタッチの絵と、
ほのぼのとした音楽やさしいことばで綴られたデジタルえほん。

ちいさな男の子のとある日の風景と、こころの動きを、
そっとお話してもらっているような気持ちになりました。

ことばあそびも含まれています。
声に出していっしょに読むと、リズムがとっても気持ちよさそうです。

ほんわかとおはなしはすすんでいきますが、
ある事件が起こります
そこから、ぐんぐんとよりおはなしの中にのめりこんでいきました。
よんだあと、こころがまあるくなったようです。

直木賞作家・佐々木譲さん監修のもと、
絵本の原作となるシナリオは北海道内で一般公募されました。

寄せられた132 作品の中から厳正な審査の上
採用された寺崎好美さん(札幌市在住)のシナリオに、
北海道内で活躍するイラストレータ、ミュージシャンが
絵と楽曲を添えて完成したもの
です。

絵・ことば・テクノロジー・音楽・アイデア、
デジタルえほんができるには、そのどれもができなくては完成にいたりません。

アイデアをインターネット上で投げることで
たくさんの人が声をかけてくれて
生まれるデジタルえほんがあるかもしれません。

だれかが配信サイトに投稿した音楽から生まれる
デジタルえほんもあるかもしれません。

たくさんの人の出会いのきっかけを
デジタルえほんは持っていると思っています。

「はるがくる」も、たくさんの出会いによって生まれたデジタルえほんですね。

北海道内で活躍されている方たちの協力により
生まれたデジタルえほん。

身近なひとたちで、
わたしの街で、
「デジタルえほんをつくろうよ!」
なんていう時代は、もう来ているのでしょうか。
ご当地デジタルえほんなんてものも、出るのでしょうかね。
(たねおい)

『はるがくる』
販売元: Hokkaido Arbeit Johosha Co.,Ltd.
© Joh’s Picture Book Project
価格: 170円
条件: iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.3 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み
URL:
https://itunes.apple.com/jp/app/harugakuru/id487533327?mt=8
公式HP: http://jpbp.org/project02/jp.html

2013年3月6日
【えほん社の本棚 デジタルえほん No.13】「歩き屋フリルとチョコレートきしだん」

こんにちは。
近ごろ、夕方になると、むしゃむしゃとチョコレートを食べてしまいます。
冬限定チョコレートなどたくさん並んでおりますよね。
野菜や果物は実るときが旬ですが、
チョコレートは、溶けにくい冬がたべる旬かもしれませんね。

「冬・雪」をテーマにお届けしている2月。
きょうは、「チョコレート」がタイトルに含まれている
デジタルえほんをご紹介させていただきます。

2月17日に発売されたばかりの、
「歩き屋フリルとチョコレートきしだん」です。

歩いて町の不思議なことを探すことが好きな女の子フリル。
フリルは、みんなから歩き屋フリルと呼ばれていました。
ある日、素敵な鏡を見つけ、フリルはお母さんに見せました。
けれども、お母さんは、宿題もせず、部屋を散らかしたままのフリルに怒っていて、
鏡のはなしを聞いてくれませんでした。
フリルは、喜んでもらえず、かなしい気持ちになって、町へとびだすのです。

歩いていると、タルの中にいた大きなじゅうたんに出会います。
ここからフリルの冒険がはじまっていくのです。

「天空の城ラピュタ」「火垂るの墓」「もののけ姫」などの
スタジオジブリ作品をはじめとする
アニメ作品の美術監督として数々の名作に携わり、
日本を代表するアニメーション背景画家・美術監督である
山本二三さんの絵が、なんとも素敵です。
ここまで〈絵の力〉がつよいデジタルえほんに、
なかなかまだ出会ったことがありません。

お話がはじまる前に、設定をすることができます。
・文章のむずかしさ (3〜5才向け/6〜8才向け)
・読みあげのあり/なし
・文章表示のあり/なし
・音楽のあり/なし

文章のむずかしさの設定では、ひらがなと漢字の違いのみならず、
文章自体も異なりました。
6〜8才向けより3〜5才向けの方が、
より分かりやすく説明がされています。

読みあげと文章表示をなしにすると、
絵と音楽のみになります。
こどもといっしょに、
じぶんたちで物語をつくってみてもおもしろそう
だなと感じました。

これまでのデジタルえほんの中でも、
余白を感じることのできるデジタルえほんであると思います。

それぞれの楽しみ方を見つけて、読んでいただけるのではないでしょうか。
(たねおい)

『歩き屋フリルとチョコレートきしだん』
発売日: 2013年2月17日(日)
販売元: CUCURI Co., Ltd.© CUCURI
価格: 450円
条件:iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 3.2 以降が必要
URL:
https://itunes.apple.com/jp/app/id596670213?l=ja
公式HP: http://www.cucuri.co.jp/furiru_product.html

2013年2月20日
【えほん社の本棚 デジタルえほん No.12】「Doodle 2013/02/14」

こんにちは
きょうのgoogleのトップページ、ご覧になりましたか。
バレンタインデーを表現したちいさまおはなしをたのしむことができます。

お子さんがお母さん、お父さんといっしょに楽しむことができると思い、
ご紹介させていただきます。

異なるどうぶつのカップル10組
それぞれのカップルのひとこまをのぞくことができます。
たとえば・・・

かえると鳥のカップル。
とってもいい雰囲気ですね。
どんなおはなしをしているのでしょうか。

 
 
 

スカンクとカメレオンのカップル。
ラブソングを熱唱しているのでしょうかね。
カメレオンさんが消えていってしまいます。
さて、どんな気持ちなのでしょうか。

  

・・・・・ 

きょうのように、
googleの検索画像のロゴが、
その日をお祝いするデザインになることがあります。
「Doodle」と呼ばれているそうです。

「doodle(ドゥードゥル)」には「いたずら書き」という意味があり、
「Google」のつづりとも韻を踏んでいる感じで、
グーグルという企業の「遊び心」が伝わってくるネーミングになっています。

  

・・・・・ 

きょうの「Doodle」、
それぞれのカップルのひとこまから
会話を想像することができますね。

 
 

「どんなおなまえなのだろう?」
「どんな風に出会ったのかな。」
「カメレオンはどんな気持ちだろう。」

 

このような会話が生まれふくらみ
また想像力を育むことができる
デジタルえほんの読み聞かせが、
きょうの「Doodle」で行なえるように思います。

PCをひらいて、ぜひ、いっしょにご覧ください。
(たねおい)

google
http://www.google.co.jp

2013年2月14日
【えほん社の本棚 デジタルえほん No.11】「白雪姫」

こんにちは。
春の陽気にさそわれてやって来た小鳥たちが、
小雪にとまどっているような風景をいたるところでみかけました。
あの小鳥たちは、いまごろどうしているのかと気にかかるこのごろです。

「冬・雪」をテーマに、ご紹介させていただく2月。
きょうは、「雪」ということばのつくお話をご紹介させていただきます。

「Grimm’s Snow White ~ 3D Interactive Pop-up Book」
というデジタルえほんです。

「雪」ということばのつくお話、「白雪姫」です。

はじまりは、英語が並ぶページ、
すらすらと物語が展開されていきます。
じぶんでよむこともできますし、
読み聞かせをするモードにもできます。

ページをめくると、
ことばはなく
雪だるま白雪姫のお家とびだしてきます

3Dのポップアップえほんなのです。

海外のデジタルえほんではありますが、
その言語がわからなくても、
ストーリーがわからなくても、
見ることさわることでたのしむことができる
白雪姫が「Grimm’s Snow White ~ 3D Interactive Pop-up Book」です。

ちいさなころ、お買い物についていくと
お菓子をねだったこと、みなさんもありますか。

「1つだけお菓子を買っていい」と言ってもらえると
ひとりでお菓子コーナーに走っていったものです。
たまたまお家の近くのスーパーは、海外のお菓子を多く取り扱っていました。
そのためか、色鮮やかな海外のお菓子を選ぶことが多かったなと思います。
チェリー味の飴、
かたいグミ、
いまでも、わたしの好きなお菓子です。
ちいさなころの出会いは、「わたし」というものを形成するキーになると身をもって感じます。

「Grimm’s Snow White ~ 3D Interactive Pop-up Book」は、
イラストのタッチや配色は、
日本のものとは異なるという印象です。

はじめから海外のえほんをよむことはむずかしいかもしれませんが、
みるさわるという興味から入る
デジタルえほんは視野や考えが広がるよいきっかけになるのでは、
と思います。
(たねおい)

『Grimm’s Snow White ~ 3D Interactive Pop-up Book』
更新日: 2012年12月13日(木)
販売元: StoryToys Entertainment Limited
© StoryToys
価格: 450円
条件:iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.3 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み
URL:
https://itunes.apple.com/jp/app/grimms-snow-white-3d-interactive/id577460310?mt=8
公式HP:http://storytoys.com

2013年2月6日
【えほん社の本棚 デジタルえほん No.10】「ねこみっけ」

こんにちは
ただいま、デジタルえほん社では、
デジタルえほんアワードの審査会準備まっただ中です。

わたしも、企画書などを拝見させていただおりますが、
昨年同様、とってもわくわくしております。
ご応募いただいたみなさま、ありがとうございます。

昨年度のデジタルえほんアワードにご応募いただいた企画のひとつには、
実際にデジタルえほんとして、発売されることになったものもあるのです。

きょうは、デジタルえほんアワードから生まれた
「ねこみっけ」をご紹介させていただきます。

「ねこみっけ」は、画面の中のどこかに隠れている
「どろぼう猫」を探し出して遊ぶデジタルえほんです。
隠れているどろぼう猫の居場所は毎回変化し、
見つけた場所によって毎回違った猫のショートストーリーを
読むことができます

画面の中に登場するキャラクター、モチーフ等には、
動いたり音が出るしかけがたくさん隠されているので、
純粋に眺めたりタップするだけでも楽しむことができます。

また、小さな子でも
触ればすぐに操作できるようなシンプルなつくりになっています。

昨年はじまったデジタルえほんアワード、
関わっている身でありながら
夢がつまっている素敵な場だなと感じています。

出会ったもの、見たもの、聞いたもの、
たとえ忘れていたとしても、
どれもかけがえのない自分のかけらになっている、
そんな風に思います。

その中でも、こどものときになにに出会っていたかは、
その後の歩みに影響を与えていると感じることがあります。

このデジタルえほんアワードがきっかけで作品が生まれるということは、
だれかにとってもの大切な一冊になりうるということですよね。

こどものときに出会った、あの一冊が、
ここから生まれてくるのかもしれない・・・
そう思うと、ほんとうにわくわくして、
関わることができてうれしいなと思うのです。

第2回デジタルえほんアワードからも、どなたかにとっての、大切な一冊が生まれるのでしょうか。
(たねおい)

名称: 『ねこみっけ』
価格: 無料
販売元: AxIS Co. Ltd.© Hirono Takihara / Digitalehon
条件: iPad 互換 iOS 4.2 以降が必要
販売サイト:App StoreTM(アップルストア)
https://itunes.apple.com/jp/app/wheres-a-thief-cat/id509472224?l=ja&ls=1&mt=8

2013年1月30日