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【えほん社の本棚 紙のえほん No.4】「まりーちゃんのくりすます」

こんにちは。今月は「クリスマス」をテーマに紙のえほん・デジタルえほんをご紹介させていただいております。お父さん・お母さんが、クリスマスまでのこの日々、こどもと読みたいえほんを選ぶひとつのきっかけにしていただけたらと思い、選ばせていただきました。
今月2冊目の紙のえほんは、「まりーちゃんのくりすます」です。赤いスカーフの女の子の横顔の表紙は、シンプルでかわいらしく書店でふっと手に取ったことを覚えています。今年のクリスマスは、お部屋にそっと飾ろうと思っています。
赤いスカーフがよく似合うまりーちゃんは、しろいひつじのぱたぽんにクリスマスはどんなの日なのかお話します。おりこうにしていると、クリスマスの夜、暖炉のそばの靴の中にサンタクロースがプレゼントを置いていってくれることも。まりーちゃんは、どんなプレゼントをもってきてもらえるかわくわくしてお話を続けますが、ぱたぽんは靴を脱ぐことができないから置いていってもらえないでしょうと残念そうに繰り返します。まりーちゃんは「おりこうにしていたらきっと来る。」と励まし、ぱたぽんのために木の靴を作ってもらいにいくのです。
12/25が近づいてくると、こどものころ、サンタクロースからどんなものをもらえたらうれしいだろうと、わたしもまりーちゃんのように考えました。欲しいものはたくさんあったような気がしていたのに、いざ考えるとすっかり浮かばないのです。クリスマスも、お誕生日も、聞いてもらえるときに欲しいものが浮かばないのは、こどものころから今もずっと変わっていません。欲しいものが手に入る喜びよりも、思っても見なかったものに出会えたことにわくわくした気持ちをよく覚えています。
さて、クリスマスの夜、まりーちゃんとぱたぽんにはサンタクロースはプレゼントを置いていったのでしょうか。そして、どんなプレゼントを置いていったのでしょう。お子さんと一緒にクリスマスを待ちながら読むのに素敵な一冊です。
(たねおい)

作・絵: フランソワーズ
訳: 与田 凖一
出版社: 岩波書店(http://www.iwanami.co.jp
税込価格: ¥672
(本体価格:¥640)
発行日: 1975年11月26日
ISBN: 9784001151152


2012年12月11日