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えほん社の本棚 紙のえほん 027 「ゆかいなかえる」

 
 

こんにちは。

あめがひさしぶりに降りました。
からから、さらさらと乾いていた土が
のどの音を立ててごくんごくんとのんでいるように
水を吸収していました。
あめが降り、すこしひんやりとしたくうきに包まれています。 

 

今月は、「雨と音」がテーマ
ジュリエット・キープスさんの「ゆかいなかえる」がきょうの一冊です。 
 

みずのなかに浮かぶたまごたち。
たまごのなかにはくろいてん。

そんなたまごをぱくっと
さかなはたべてしまう。

のこったたまごは、4つ。
その4つのたまごは、くろいてんがぐんぐんおおきくなり
おたまじゃくしになります。
そして、とうとうまえあしも2本はえると、
かえるへと成長しました。

さてさて、4ひきのかえるたちにはどんなことが起こるでしょう。
どんなふうに過ごしているのでしょう。

 

かえるのスケッチを眺めているようなえほん。

かえるはうたっている、
水の中でしりもちついた、
ことばによる描き方は、比喩的です。

けれども、捉えている場面は
たまごがたべられてしまうなど
やさしい楽しいことだけが描かれておりません。

読みおわって、
こどもたちが、公園でおたまじゃくしやかえるを
観察しながらお話しているようだなと感じました。

あたたかみのある暗さ
表情豊かなかえるたちの絵がとってもすてきなえほんです。
お外に出られない雨の日、お家で読む一冊におすすめです。
(たねおい)
 

ゆかいなかえる (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

作・絵: ジュリエット・キープス
訳: 石井 桃子
出版社: 福音館書店 (https://www.fukuinkan.co.jp
発行日: 1964年7月15日
ISBN: 9784834000337

2013年6月11日