こんにちは。
あっという間に涼しくなってきましたね。
長袖のシャツをタンスから出しました。
<もり・むし>がテーマの今月。
ほんじつは「ブーアの森」をご紹介させていただきます。
「ブーアの森」は、文・せがわきりさん、絵・忌野清志郎さんによる
原作絵本をもとにしたデジタルえほん作品です。
原作のストーリーに加えて、デジタルえほんならではの多機能性が楽しめる作品です。
えほんモードでは、えほん原画を拡大してみることができます。
清志郎さんによる楽曲「ブーアの森へ」も聴くことができます。
そして、おすすめはなんといっても清志郎モードです。
忌野清志郎さんのナレーションと一緒に、読み聴かせえほんとして楽しめます。
ある日木登りが好きなしょうくんが森で遊んでいると、ピンク色の木の精に出会います。
そこで見つけた箱を開けると、くるくると目の色が変わる小さな生き物“ブーア”がいました。
ブーアの眼は、嬉しい時は青、悲しい時は黄色と、感情によって色を変化させます。
もしブーアの目が赤くなったら森に還すこと。それが少年と木の精との約束でした。
しかしながら、しょうくんがブーアと遊んでいると、
思いもよらないときにブーアの眼は黄色に変わってしまうのでした。
ビビットな色彩感覚と、独特なタッチの清志郎さんの絵は、
強い印象を残しながらもどこか子どもの頃の感覚を呼び起こすような、
不思議な力があります。
本作はテーマは「環境破壊」です。
絵本の世界では、環境問題についてはさまざまな方法で語られていますが、
本作はしょうくんの世界とブーアの世界の間に生じる大きな“ずれ”を通して描かれています。
大人たちにとっては、“酸性雨”、“水質汚染”などといったことばで説明してしまうようなことが、しょうくんの目線を通して描かれることで、あらためてその悲惨さに実感することになります。
ブーアとの出会いを通して環境破壊について知ることになるしょうくんのように、
子どもたちも絵本を読みながら、はじめて環境について考えるきっかけになると思います。
しょうくんがはじめてブーアを抱き上げたとき、そして、
「ぜったいに町をきれいにして、むかえにくるからね」というしょうくんのことばに、
ブーアの目は青色に変わります。
ものがたりの最後にかかる虹が、こどもたちが持つちからを表しているように思います。
子どもたちに、読んだ後にどう思ったか聴いてみたくなるえほんです。
(ほりあい)
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