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【えほん社の本棚 デジタルえほん No.32】「音楽絵本・にんぎょひめ」

 

 
 
こんにちは。

  
暑い日が続くかと思えば、東京にはしとしとと雨が降り、その熱を冷やしてしまいそうです。
 
 
雨とともに夜がやってきました。
 
 
「そら・うみ・たいよう」をテーマにお送りしております7月。
 
 
ほんじつご紹介するのは、「音楽絵本・にんぎょひめ」です。
 
 
 
 
 
 
  
アンデルセンの童話としても有名なにんぎょひめのお話。
 

本作品は、名作と呼ばれる世界中の童話を、
 
音楽とイラストと一緒に鑑賞することができる「音楽絵本」作品のひとつです。
 
 
 
 
 
 
  
15歳の人魚姫が、りくのうえの王子さまに恋をして、人間になろうというお話です。
  
  
 
 
繊細なタッチで描かれた水彩画のイラストからは、 

やわらかな暖かさとともに、どこかひやりとした冷たさを感じさせ、
 
人間と人魚のあいだ、海の底と陸の上のあいだをさまよう人魚姫の心境が描き出されているように思いました。
 
 
 
ピアノと声を中心とした物語を彩る音楽は、
  
ひんやりとした海の底や、心臓がはりさけそうな人魚姫のこころの表しているようで、
 
物語の世界へとすっと入っていきます。
 
 
 

絵本として読むには少し文量があるかもしれませんが、
 
寝る前に少しずつ読みすすめていくのもいいかもしれません。

 
全ての文字にふりがながついているので、
 
はじめて長い文章を読むお子様にもよいのではないでしょうか。
 
 
 
ぼくがにんぎょひめで好きなところは、“たましい”について語られているところです。
 
 

 “にんぎょは、生まれかわることがないのですから、300ねんたてば、水の中にただの泡となって消えていく。それがにんぎょの一生なのですよ。
 
それに比べて、にんげんは、寿命がみじかい代わりに、たましいというものがあるからね。
そのたましいは死ぬことはなく、空たかく上って、キラキラ光るお星さまのもとにある天国へといくのです“(本文より)

 
 
 
「人魚姫」で描かれている“たましい”や人魚姫の心境は、 
なかなかちいさいお子様にはむずかしいものかもしれませんが、
 
この作品に触れることが、子どもたちのこころにちいさな種をまくことになるのではないかと思います。
 
夏の夜風に吹かれながら読むのがおすすめです。
 
(ほりあい)
 
「音楽絵本・にんぎょひめ」
販売元:takeshi sainen © Ongaku Ehon
価格:¥350
条件:iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.3 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/yin-le-hui-ben-ningyohime/id591177646?mt=8
HP:http://ongaku-ehon.com/ningyohime.html

2013年7月17日
【えほん社の本棚 紙のえほん 032】「たこなんかじゃないよ」

 
 
 

こんにちは。
海の日を向かえましたね。
うみびらき、お祭り、なつがはじけはじめたようです。  

 

7月のテーマは、「うみ・そら・たいよう」。
きょうの一冊は、うみに住む生き物のおはなしです。
秋野和子さん文・秋野亥左牟さん絵
『たこなんかじゃないよ』です。 
 

『たこなんかじゃないよ』というタイトルに
まぎれもなく〈たこ〉が描かれている表紙。
どういうことかしらとえほんをめくっていきました。
 

みなみのうみのなか
たこは昼寝から目を覚まし、さんぽにでかけました。

にじいろざかながやって来るのを見つけると
たこはさんごにくっついて
「わたしはさんご
 わたしはさんご
 たこなんかじゃないよ」
さんごのいろに変身しました。

にじいろさかなが近づくと
あっというまに巻きつきました!

どうなるどうなる!
たこのおさんぽがどうなるか、ここではひみつにいたします。 
 
 

おはなしだけではなくて
色も模様も絵のタッチも、とってもすてきです。
砂の模様にとくにみとれてしまいました。  
 
 

たこは、さんぽに出かけたと思ったらうみに変身。
にじいろざかながやって来たらさんごに変身。
これは、魔法のお話ではありません。
すてきなおとぎ話でもありません。

たこの生命のおはなし。
生きるというおはなし。 

数ページのえほんだけれど
ずっしりと熱が伝わってくるのです。
ほんとうにすばらしいなと感じます。 
 

自由研究のきっかけになるかもしれないと思った1冊です。

(たねおい) 

 

たこなんかじゃないよ (こどものとも傑作集)

文: 秋野 和子
絵: 秋野 亥左牟
出版社: 福音館書店 (https://www.fukuinkan.co.jp
発行日: 1995年
ISBN: 9784834021103

2013年7月16日
デジタルえほん関連ニュース 7月16日

こんにちは! 
 
3連休とてもよく晴れましたね。 
 
暑くて疲労感もありますが、  
 
太陽の下でのびのびすごすのは気持ちがよいものですね! 
 
それでは、今週もデジタルえほん関連ニュースをお届けします。 
 
 
 
・YOMIURI ONLINE 7月8日 
ICT導入進む教室 
 
・SankeiBiz 7月8日 
モンテール、3Dデジタル絵本 学研教育出版と連携 
 
・ITmedia Mobile 7月9日 
小寺信良「ケータイの力学」:タブレットで変わる、学びのカタチ(1) 
 
・PR TIMES 7月11日 
●未来を咲かせるプロジェクト●小・中学校の教職員関係者を対象とした『タブレット教育によるシンポジウム』を開催  
 
・YOMIURI ONLINE 7月11日 
プラネタリウム最新化 満天の星空、デジタルで : 地域 
 
・レスポンス 7月11日
タブレットが教科書に…NTTドコモなど端末活用授業を公開 
 
・SankeiBiz 7月11日 
上海で11月7日から国際児童書展示会を開催 リード・エグジビション 
 
・サーチナニュース 7月12日  
中国、学習教材の電子書籍時代への突入に期待 
 
・Benesse(ベネッセ)教育情報サイト 7月12日
デジタル教科書、既に導入の時‐渡辺敦司 
 
・SankeiBiz 7月12日 
ドコモ スマホ向けに知育サイト 小学館、タカラトミーの教材提供 
 
 
今週もよろしくお願いします。 
 
(事務局) 
 

【えほん社の本棚 デジタルえほん No.31】「北風と太陽」


 
 

こんにちは。
 
毎年夏がくる度に、夏ってこんなに暑かったかなとびっくりしてしまいます。
 
 
「そら・うみ・たいよう」がテーマの7月。
本日ご紹介するのは、「北風と太陽」です。
 
 
 

 
 
 
 
イソップ童話の名作として知られる「北風と太陽」をもとにした、デジタルえほん作品です。
  
  
 

 
 

みなさまは「北風と太陽」のお話を覚えていますでしょうか?
 
 

多くの方が一度はこの作品に触れたことがあるのではないかと思います。
 
 
 
 

ある日のこと、北風と太陽が力くらべをします。
 
通りすがりの旅人の服を、どちらが早く脱がすことができるのか。
北風と太陽はそれぞれで知恵を絞ります。
 
 
 

本作品は、アニメーションと音楽、ナレーションを通して、
「北風と太陽」の世界を楽しむことができます。
 
 

北風がびゅーっと風を吹かせたり、真夏のような強い日差しを送る太陽の様子が、
かわいらしいアニメーションで表現されています。
 
 
 
 
さらに、画面中にちりばめられたさまざまなキャラクターが持つインタラクティブ性を探す、
別の楽しみ方もあります。
思わずくすっとしてしまうような、遊び心が満載です。
 
 
 

イソップをはじめ、童話や昔話などのものがたりには、ひとのこころに作用する不思議なちからがあると思います。
 
 

あるときはひとのこころを癒し、あるときはっと何かに気づかせる、不思議なちからです。
 
 

「北風と太陽」のおはなしから、あなたはなにを感じましたか?
そっとお子様に尋ねてみてください。
きっとおとながはっとするようなことを言ってくれるのではないでしょうか。
 
(ほりあい)
 
「北風と太陽」
販売元: MOONBEAMS CineArts & Science Inc.
無料:¥85
条件: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 5.1 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/bei-fengto-tai-yang/id609565030?mt=8
HP:http://www.moonbms.com/kitakaze_to_taiyo.html

2013年7月12日
【えほん社の本棚 紙のえほん 31】「ブタとタコのダンス」

 
 
 

こんにちは。
すっかり夏日のとうきょうです。
「あついあつい。」と眉間にしわをよせていませんか。
汗をきらきらかいてはしゃぎまわるこどもたちを見ると
わたしも夏をたのしもうというきもちになります。    

  

さて、今月のテーマ「そら・うみ・たいよう」
きょうのえほんは、長新太さん『ブタとタコのダンス』です。 

いいおてんきのある日。
ブタがうみべを歩いていたら
タコがぴゅーっととんできて、鼻のあなにはいってしまった!?
さてさて、どんなことが起こるでしょうか。   
 
 

色鮮やかな絵も印象的ですが
ことばづかいがリズミカルできもちよく
声に出してよむとよりいっそうこのえほんをたのしめると思います。

ブーブー タコタコ、ブータコタコ。
ブータコ ブータコ、タコブーブー。
タコタコ ブタブタ タコブーブー。

とくにここはよんでいるだけで
ゆかいなきもちになって
わらってしまいます。
ことばのならびかたと音だけで
笑わせることができるなんて。     
 
 

ブタにタコはいたずらをするのだけれど
怒るわけでもなく
けんかをするわけでもなく
「からだをうごかして、やわらかくしよう。
 ダンスしよう、ダンスしよう。」

と、ブタもタコもうみの生き物たちもダンスをします。

そんなことありえないと笑うかもしれません。
でも、そうだよねとわたしは感動したのでした。
こどもたちを見ていても、そうです。
おおきな声で言い合っていると思ったら
げらげら笑い合ったりしていて
長さんの描くせかいのようなこと
あるかもしれない、というきもちになります。 
 

眉間にしわをよせないで
からだをやわらかくしてダンスしよう、ダンスしよう。

よみおわると、
にっこりとまあるいきもちになる一冊です。

(たねおい)

ブタとタコのダンス (学研おはなし絵本)
作・絵: 長 新太
出版社: 学研 (http://hon.gakken.jp
発行日: 2005年06月
ISBN: 9784052023569

2013年7月9日